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2018.05.26

過活動膀胱

膀胱の働き
膀胱はご存知の通り腎臓から送られてくる尿を一時的に蓄えるための袋状の器官で主に筋肉で構成され、「尿を蓄える役割」の他「尿を排出する役割」も担っています。

排尿は、高度で複雑な神経支配によってコントロールされており、通常100~150㏄の尿が貯まった時点で尿意を感じ始め(初期尿意)、350~450ml程度貯まると強い尿意(最大尿意)を感じてトイレを我慢するのがつらくなります。 言い換えれば、正常な人は350~450ml程度の尿を我慢する事が可能です。

過活動膀胱(OAB : overactive bladder)
数年前からテレビで過活動膀胱の広報が出ているのをご存知ですか? 中でも野際陽子さんのCMは反響が大きく、ご覧になった方が「自分も同じ症状で悩んでいました。」と来院されます。(ちなみに今月からイメージキャラクターは野際陽子さんから藤田弓子さんへと引き継がれました。) 

CMで紹介されている通り『トイレが近い(頻尿)』、『急に尿意がおこりトイレを我慢することができない(切迫尿意)』、『急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある(切迫尿失禁)』などの症状がある方は過活動膀胱の可能性があります。 また、それらの症状は水の流れる音を聞いた時、歯磨きをしている時、手洗いや炊事等の水仕事をした時、車の運転中、散歩中等に突然出現する事が多いようです。 

日本人では40歳以上の方の約12%(8人に1人)が過活動膀胱と言われており810万人の患者さんが潜在しているとされていますが、多くの方は「恥ずかしいから」とか、「年齢のせいだ」と病院やクリニック等の医療機関へは行かずに放置をしているようです。

過活動膀胱は問診(症状の確認)、排尿量や尿の勢いを調べる検査(超音波や尿流量測定検査)等の簡単な検査で診断できます。 治療としては薬物療法がおこなわれる事が多く、これはかなり有効です。 お薬が使えない方(または使用したくない方)に対しては磁気治療や膀胱訓練等のトレーニングとの併用を行っています。 (当クリニックでは最新型の磁気治療器を導入しました)

最後に
過活動膀胱を我慢する事で生活の質(QOL)はかなり悪化し非常にもったいない話です。 過活動膀胱は適切な治療で改善しますので、これまで悩んでいた方や、年齢のせいだとあきらめている方はぜひ泌尿器科へご相談ください。 きっと「相談をしてよかった。」と思いますよ。

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