金タマがねじれて腐れ落ちる病気(精巣捻転)
金玉がねじれて、最悪の場合は精巣(睾丸)の細胞が壊死して摘出する場合もある恐ろしい病気についてのお話です。
精巣(睾丸)の解剖を分かりやすいように、天井からぶら下がった裸電球で例えて説明いたします。
電球は精巣(睾丸)、電気コードは精索(せいさく)に相当します。
電球にあたる精巣(睾丸)は、精子や男性ホルモンを産生する機能を持っています。
そして電気コードにあたる精索(せいさく)には、血管や神経等が通っています。
何らかの原因で、電球が回転すると電気コードがねじれてしまいます。 言い換えれば、精巣(睾丸)が回転し、精索がねじれる事によって、精索内の血管がつぶれてしまい精巣が必要とする栄養分や酸素が遮断されてしまうために時間の経過とともに精巣の組織が壊死してしまいます。
精巣捻転後発症後6時間~12時間で精巣の細胞は壊死してしまうのでその前に修復(ねじれた精索をもとに戻す手術)をしなければ精巣を失ってしまう事になります。
精巣捻転は20歳以下の若い男性に好発します。原因は、生まれつき精巣の固定が弱いためで、正常なら精巣はしっかりと固定されており捻転は起こりません。思春期に頻発し、その理由は二次性徴に伴い精巣が急激に発育することで精巣の重みで精索がねじれるからです。
思春期の子が、「朝起きたら陰嚢が腫れて痛い」、あるいは「運動後に突然下腹部が痛くなった。」と訴えた場合は精巣捻転が疑われますので、早めに泌尿器科、もしくは小児外科で見てもらうようにしましょう。